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無邪気に笑う君の笑顔に。
怒りながらも優しく俺の名前を呼ぶ君に、俺はどうしようもなく惚れていて。
「……希梨子、愛してる…」
―――そんな君を、俺は世界で一番愛していたよ。
「あれ、もう終わりなんですか?つまらないなぁ…」
そんな声を聞きながら、俺はゆっくりと瞼を下ろしていく。
――――……嗚呼、出来るならば最期に君に………
「稔麿ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そんな少女の絶叫を耳にしながら、吉田はゆっくりと微笑みながら息を引き取った。
「………愛していたよ、希梨子」
約束を破ってごめんね………
【END】
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