斗夢

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「あのさ、俺らは恋人同士で、俺はお前の事好きなんだからさ。そういう事言われちゃうとやばいの。ホントに俺の好きにしちゃいたくなんの」 男ならわかんだろって言ってまた俺から目を逸らす安堂。 そう言われて、初めて自分が言ってしまった事の恥ずかしさを自覚した。 うわーうわー。 なんかすごい恥知らずな事を言ってしまったかもしれない。 でも、赤い顔をしてまた俯いている安堂に、なんかすごい大切にされてるなって実感した。 安堂は俺がぼんやりしている間もそうやって悩んでくれてたのかな。 俺たちは元々友達だし、男同士だし、いくら恋人になったからって男女の恋人同士のように進展させて行くのはちょっと難しいから。 きっと安堂は俺が考えてるより、真剣に俺たちの関係を考えてくれてる。 恥ずかしさより、嬉しさと幸せで胸が一杯だ。 安堂の悩みや心配が少しでもなくなるなら、と安堂の手を両手で包む。
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