第1章

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こういう場合って、車から降りてしまったら、 顔を合わさない限り、バイバイって可能性が高い。 人が多すぎて、撮るポジションもいろいろだし。 というか、私、おにいさんの名前知らないし。 「ごめんなさい。はぐれると嫌なので、お名前と電話番号」 ナンパしているみたい! 「いいですよ。これ」 って、顔色も変えずに名刺をくれた。 私は、渡すものが何も無い。 名刺でも作っておけばよかった。 「見つからなかったら、電話鳴らして」 そのまま……行っちゃった。 私の電話番号は必要ないんですか? まあ、そうよね。 鉄の仲間って…… 名刺には 『城崎亨(しろさきとおる)』 営業マンなのか、白い紙には電話番号とアドレス載っていた。
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