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妹夫婦が同居することになった本当の理由。
それは、妹のご主人である直也さんが
サラ金に手を出して、その返済に困ったからなのであった。
それが本当のところだったのだ。
ここからは私の推測なのだが、
恐らく妹が母にお金を貸してほしいと頼んだか、
相談をしたのだろう。
まっ、皮肉な言い方をするならば、相談をすれば
両親が助けてくれることは計算出来ていたのかもしれない。
私には本当のところは知る術もない・・・
その中で、きっと借金は親が肩代わりしたのであろう。
その金額はまだそれほど大きくなくて、両親の貯金で
賄えたんだと推測できる。
そして、同居すれば、
今までかかっていたアパート代を少しでも貯金できる
でしょうということになったのではないだろうか。
そうやって今度は心入れ替えて再出発をしなさい、
ということだったのではないだろうか。
まっ、とにかく親が助け舟を出したということである。
そして、妹夫婦はそれに甘えて乗ったのである。
但し、ここにはお互いに暗黙の了解がなされていた。
それは、「彩子(つまり、私)には内緒にしておこう」
というもの。
これがそもそもすれ違っていくことになった原因だとも
思うのだが、
両者にとってもそれは「都合がいいこと」だったので、
いとも簡単に連合軍が出来上がってしまったのであった。
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