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保健室に行くと誰もいなかった。
「鈴谷、ベッドで寝てろ。」
俺はそう言うと、ベッド使用者欄に鈴谷の名前を書く。
「………………」
鈴谷がのそりとベッドに上がったのを確認するとちゃんと寝てろよと声をかけ、保健室を後にした。
それにしても…と、校内を見回りながら鈴谷の様子を思い返す。
今日の鈴谷には何故か惹きつけられてしょうがなかった。
何故だろう…いかんいかん、風紀委員長たる者自ら風紀を乱す真似は…
何故か胸が熱かった…
山田はまだ知らない。いや、覚醒していないため、無理もないが運命の歯車は動き出していた。
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