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ルーシーは首を縦に振った。
「そりゃ、よかった」
ルーシーの反応を見て晃司さんはニッと笑った。しばらく、俺たちは晃司さんと話をしていた。気が付くともう夕方になっていた。
「いけない、もうこんな時間、晃司おじさん私たち帰るね」
「おう、カレー代は今回は俺の奢りだ」
「大好き、晃司おじさん」
「その分、さっさと立派になって、この町を守ってもらうからな」
「うん、分かった。じゃあね、晃司おじさん」
「「ごちそうさまでした」」
俺たちはお店を出て、望星学校に向かった。
「愛海、今日はありがとう」
「ううん、まだまだこの町のいい所を紹介しきれてないからまた今度紹介するね」
「うん、今日はありがとう。ついでに一緒に夕飯を食べに行かないか?」
「行く行く」
「ルーシーも一緒に行かないか?」
「いい、行きます」
俺たちは食堂に向かった。食堂では何やら生徒たちがざわざわしていた。
「どうしたんだろう?」
「わわ、分かんないです」
だよな、さっきまで一緒にいたから分かんなくて当然だよな。ほかの人に聞くか
「ねぇ」
「ん、何だ?」
俺は近くにいた男子に話しかけた。
「何か問題が起こったの?」
「大問題だぜ!今日の晩飯が無いんだよ」
「えぇ!なんで?」
確かにそれは大問題だ。
「モリー先生が言うには、基本、昼飯以外は俺たちで作らないとダメだってさ。ちなみに昼飯は町の人が作りに来てくれるんだ」
「モリー先生…」
先に言って欲しかったなぁ。
「ちなみに材料はあるの?」
「あぁ、一応材料はあるんだが…」
材料はあるのか
「なら、とりあえず俺が作るよ」
「「「えええっ!」」」
なんで皆、驚くのさ
「お前、料理できんの?」
「まぁ、出来るよ」
俺が答えると周りのみんながおぉ~と驚く。
「じゃあ、頼んでもいいか」
「全然、構わないよ。でも時間がかかるから、少し待ってもらうよ」
「分かった。いや~まじで助かった…俺の名前は藤堂悠斗(とうどう ゆうと)」
「俺は秋羽東矢。悠斗って呼んでいいのかな」
「あぁ、もちろんだ。なんたって命の恩人なんだからな」
それは大袈裟じゃないのかな。まぁ、いっか
「じゃあ、飯が出来たら教えてくれよ」
悠斗達は晩ご飯ができるまで寮にいると言ってから食堂を後にした。
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