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「どうして、う~ん」
モリー先生はしばらく考えてる素振りを見せた後
「東矢が暖かいからつい」
う~ん、そんな理由で抱きついたのか…いやいや、それでも抱きついたらダメなんじゃないのか?
「それより、東矢は魔術得意?」
「魔術ですか…いや、魔術はあまり得意じゃないんです。それに魔術の才能は無いですよ俺」
「ふふっ、大丈夫。東矢が魔法を使えるようになれるように私がちゃんと教えてあげる。東矢は人間だから魔法も上手く使えるようになるよ」
「なんで、分かったんですか!俺そんな事一言も言ってませんよ」
「雰囲気」
雰囲気で分かるもんなのか?
「冗談、手の甲を見れば判断出来る。竜人は人間と違って手の甲に紋章がある。ちなみに獣人は獣耳と尻尾で判断できる」
「モリー先生、流石に獣人と人間は区別できますよ」
「ふふ、ごめん」
モリー先生は笑っていた。
「モリー先生、早く職員室へ行きましょう」
「そうだった、忘れてた」
「忘れてたって、モリー先生…」
それから、俺とモリー先生は職員室に向かい、荷物を教室に持っていった。
「皆、今から渡したいものがあります」
モリー先生はいつ列ごとに手帳配っていく。
「皆、受け取った?これは生徒手帳。これが無いと外出とか出来なくなるから気をつけて。それと、今から名前を呼ぶから、呼ばれた人来て」
モリー先生は名簿を開き、名前を呼び出した。
「秋羽東矢」
「はい」
モリー先生に呼ばれ、教卓の前に立った。
「はい、これ」
渡されたのは鍵だった。
「モリー先生、この鍵は一体何ですか?」
「後で説明するから今は自分の席に着いて」
「分かりました」
モリー先生は一人一人名前を呼び俺と同じように鍵を渡した。
「この鍵は君たちの寮の部屋の鍵だから絶対無くしちゃダメ。後、明日は体力テストだから動きやすい服装を持ってきてじゃあ、今日はおしまい。」
「えっ、モリー先生。その、入学式は無いんですか?」
俺の質問にモリー先生は答える。
「うん、この望星学園はこのクラスだけ。そして、担任は私だけだから別にいいかなって」
「「「ええぇ!?」」」
モリー先生の発言に俺たち全員が驚いた。まぁ、確かにこの学園が今年出来た場所だから学生は少ないと思ったけど…
「皆、知らなかった?望星学校の学費が安いのもそのため」
そうだったのか…
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