その22

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「お鈴様……」 お涼のかすれた声が湯場に広がり、お鈴の局の卑鳴がそれをそれをかき消す。 あの手この手で攻められたお鈴の局は、ややぐったりとしながら部屋へと戻ってきた。 「大丈夫ですか?」 三上が心配そうに顔を歪める。 「お涼のヤツめ……」 お鈴の局は恨めしそうにそう言った。 「お涼様と……」 三上は顔を背け、泣きそうな表情を隠した。 「三上、私に抱いている感情は邪魔じゃ」 「はい、申し訳ございません」 「つらいようなら、オマエに暇をだす」 零れそうな涙を振り払うように三上は顔をあげた。 「それだけはご勘弁を……」 そういい、深く頭を下げた。
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