第1章   再会

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「は~い」 笑えるほど余所余所しい声だ。 玄関のドアの向こうはもう妹たちだとわかっている。 なのに、誰だかわからないといったふうの 声を私は出している。 敢えてなのか、 緊張がそうさせたのかは わからない。 だけど、自分でも笑ってしまうくらいに その声は余所余所しかった。 「こんにちは、久しぶりです」 久しぶりに聞いた妹の声だ。 そして、その傍らには小さな可愛らしい男の子が寄り添っていた。 「あっ、そうか、妹の子どもだ」 私は妹の子どもを見たことがなかったのだ。 むろん、こんなに大きくなっていることなんて知るはずもない。 子どもが生まれたことは聞いていた。 それが、男の子だということも耳にしていた。 だけど、それ以上のことは何も知らされてはいなかったのである。
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