第1章   再会

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しばらくは、私と甥っ子二人の会話が続いた。 それは妹がすぐ目の前にいてのなんともぎこちない 会話だった。 だけど、それもそう長くは続くはずがない。 それもそのはずだ、相手は2歳の子どもである。 それに、私も妹も本当にしなければいけない話は 次にあることは重々に承知している。 いわゆる、ここまではサワリというやつだ。 私と駿君との会話が途切れると、そこには 妙な緊張感が走る。 息をのむような静けさだ。 お互いに固唾をのんでいる。 さあ、どちらから声を掛けようか。 どちらもその駆け引きをしているのだった。
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