第3章
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「いいえ、吉乃様 この城内で 再びその名を聞けるとは 奇妙丸にとっては嬉しい限りにございます 私はあなたが何者か なぜ 京文化に精通されている方が 父上様のもとに参られ 名まで隠さねばならぬ事情があるかーー 何も聞かされておりませぬ ーー吉乃様 ひとつだけ 奇妙丸からお尋ねしてもよろしいでしょうか」
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