第6章

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その夕刻、夕餉をどうにかいただいていると いきなりわたしの部屋に城主様が現れた 「すみませぬ、食事をいただいておりました」 あわてて 膳を後ろに隠した 夫でも 身内でもない 男の方の前で食事をするさまを見せるのは女にとって恥ずかしいもの…… 「いや、それくらいのことで謝るな」 考えれば この食事も織田家が用意してくださったもの 命乞いにきた私にきちんと 他の側室の皆様とほとんど同じものを食べさせてもらえる
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