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恒興様が城門に立っていた
「--心配しましたぞ」
「おほほ
約束はたがえませぬ、
わたしとて武家の生まれにございますればーー
しかし、わざわざ門番のように
あなた様がこのようなところで待っていることはございませぬのにーー」
「そうですなーー
ですが 俺がここにいなければ
またあなたは門番に追い返されそうになるところでしたよ
俺は 門番に藤色の衣を来た女が来れば
若にとりつげと伝えたのに
あなたはそんな商人の娘のような衣で現れるからーー」
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