第9章

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その晩も いつもどおり わたしは城主様の寝所で夜の相手のためにはべっていた なんのお戯れか  最初の晩のように わたしを裸にさせたあと ろうそくの灯りで わたしの 体をゆっくりと ゆっくりと 見た 見たというよりも 検分されたーー じーっと …… そこには これから抱こうとしている女に向ける目ではなく、 武将として 怪しきものを 疑いのあるものを 検分している目であった
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