第11章

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「であるか」 「さあ 甚五郎 ずっと謝罪したかったのでしょう わたくしたちがこの屋敷を出る日も近いのです 謝罪するなら今日の他にございませぬ 謝りなされ」 無礼を働いた 我が息子甚五郎を前に出した 「織田様 この命を救いくださったこと また 母のお産のために この屋敷や産婆などお心遣いいただいたこと お礼申し上げます いつか 小倉家が再興した折 改めて この御恩に報いたいと存じます」 と両手をつき 頭を下げながら 甚五郎は立派に謝罪した
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