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真っ暗のなか、リビングであろう。
木製の大きなテーブルに椅子が五つ。
そしてそれぞれに座るこの家の者達。
明かりは、テーブルの上で静かに灯る一本の大きなろうそくの火だけである。
テーブルの短手方向に一人、一家の大黒柱である父、秀夫の姿。
父を中心に左右に別れ、右から母、長男。
父の左側には長女、そして末っ子の次男が並ぶ。
薄暗い中でテーブルに肘をつき手を組み眼をギラギラと光らせている父の真剣な表情は、さながら会社の大事な会議中とでもいえよう。
あまりの静寂に、ゆらゆら揺れながら灯るろうそくの火が音をたてている気さえする。
ここで、父がゆっくりと口を開いた。
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