第一章

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林から出て来たのは、年齢層がばらばらな街の人々。 剣や弓など様々な武器を持ち、こちらを睨んでいる。 「お前が魔女か」 魔女。 私をそう呼んだ男は、あまり手入れのされていない伸びた髭を揺らした。 「俺は貴様をずっと探していた」 男は目を見開き愉快そうに笑う。 「私はお前を知らない」 「だが俺は知っている。 昔、俺の叔父の記憶を全て消した貴様をな」 ふと、全ての記憶を無くして赤子のように泣き叫ぶ顔を思い出した。 あの時は無我夢中で力の制御も何も出来ていなかった。 「確かに街の奴らの記憶を消した。 だが、先に手を出したのはそっちだ」 「貴様は火炙りにされても死ななかった。 それは貴様が魔女…いいや、化け物である証拠。 殺される義務なんだ」 「話が通じないのか? 証拠とかどうでもいい。悪いのはお前達だ」 義務だと? そんなものあってたまるか。
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