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私はこれからどうするか。
その答えは見つからない。
とりあえず、今やるべきは…
「青年、あとはお前だけだ」
「おねーさん…?
ま、まさか僕の記憶も刈っちゃうの!?
嫌だ!!僕は忘れたくない!!」
悲痛な叫び声が心に突き刺さる。
彼の名前と同じ青色の瞳が、ただ私を悲しそうに見つめるのだ。
強い風が吹き抜け、森がざわめく。
長い白銀の髪がしなやかに美しく舞う。
ふと、青年は「綺麗だね」と目を細めた。
「僕ね、おねーさんの育てている花の名前調べたんだ」
まるで時が止まってしまったかのように、身体が動かなくなった。
「スターチス。
それがたくさんの色を持つ花の名前。」
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