第二章

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白い髪を隠し街を散策していると、面白い建物を見つけた。 木で出来たそれは大きいが、ボロい。 中からは男の笑い声が響き、歩く人々は顔をしかめて去っていく。 ゴツゴツした看板に描かれているのは 「ギルド“月の兎”…?」 ……可愛い名前だな。 でもギルドがこんな酒場みたいでいいのか。 私の居たときは、皆が強くなろうと鍛練を劣らないキリッとした空気の所だった。 「あの、すみません」 近くを歩いていた人に話を聞いてみる。 その女性は私の顔を見て頬を赤らめたが「なにか?」と答えてくれた。 「ここギルドについてなのですが…」 「ああ、ここのギルドは止めた方がいいわ」 え。 どうやら私がギルドに入ると勘違いしたようだ。
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