17人が本棚に入れています
本棚に追加
白い髪を隠し街を散策していると、面白い建物を見つけた。
木で出来たそれは大きいが、ボロい。
中からは男の笑い声が響き、歩く人々は顔をしかめて去っていく。
ゴツゴツした看板に描かれているのは
「ギルド“月の兎”…?」
……可愛い名前だな。
でもギルドがこんな酒場みたいでいいのか。
私の居たときは、皆が強くなろうと鍛練を劣らないキリッとした空気の所だった。
「あの、すみません」
近くを歩いていた人に話を聞いてみる。
その女性は私の顔を見て頬を赤らめたが「なにか?」と答えてくれた。
「ここギルドについてなのですが…」
「ああ、ここのギルドは止めた方がいいわ」
え。
どうやら私がギルドに入ると勘違いしたようだ。
最初のコメントを投稿しよう!