第二章

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「離せ!私の話を聞けよ。 こんな堂々と真っ正面かーーーー 「おいおい~なんでこんなに外が騒がしいんだぁ」 ギルドの扉がいきなり開く。 「空気読め。説得する暇くらい与えろよ」 私の虚しいツッコミには誰も反応しない。 かわりに私を前に押し出して、街の人は陰から覗いてやがる。 くそ、なんて日だ。 ギルドから出てきたのはヤンキーな三人組。 カラフルなモヒカン頭、肌にピアスを付けた正直関わりたくない相手だ。 三人の一人が私の胸ぐらを掴んだ。 汚い手で触るな。 思いっきり睨みつけると情けない叫び声をあげた。 「なんだこいつっ!」 そうだ、ここのギルドで確認すればいい。 「私ギルドに入りたいんだ。見学させてもらえないか?」 ふわりと笑う。 三人は顔を赤らめ「ど、どうぞ」と中へ招き入れた。 街人は「おお!」と声を上げる。
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