まえがき

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 次に目覚めたのは自分のベッドの上だった。そしてすぐにそこに凌駕の顔がある。だけどその目は虚ろで、俺を見ているのに俺を映していないようだった。 「凌駕」 「目ぇ覚めたのか」 「どうした……?」  手を伸ばして頬を撫でる。 「俺はどうもしねえ。お前熱あったんだな。相当具合悪かったんだろう。よく頑張ったな」  おかしい。いつもの凌駕のようでそうじゃない。 「凌駕。お前、なんか変だぞ」 「何言ってやがる。俺は変じゃねえ」 「じゃあなんでそんな顔してんだよ」 「俺、変な顔してんのか」
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