まえがき

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 冗談だと思った凌駕が笑う。  だけど俺は本気だった。久保にやられたままの身体でこのままいたくはない。  服を脱ごうとする俺に凌駕が慌てる。 「おいおいいい加減にしろ歩。さっさとベッドに入れ」 「俺は本気だ。今すぐ抱けよ」 「……お前、怪我してんだぞ」  凌駕の視線が下がる。自分でも痛みでわかっていた。 「見たのか」 「そ、そりゃ見るだろ。とにかく怪我が治るまでは――あ、おい!」  凌駕を引っ張りベッドに押し倒すと馬乗りになって上半身を晒す。 「この痛みもお前が消してくれるんだろう」  凌駕の目つきが変わった。 「どうなるかわかって言ってんだよな」 「ああ、わかってる」
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