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「お前、殺されるぞ」
目の前に椅子を持ってきて座った久保に言う。
今回の件を飲もうが飲むまいが久保の命の保証はない。
そもそもその約束を証明することなんてできっこないんだから。
もちろん今回を乗り切るためだけに銀龍会と話をつけたからもう追う者はいない、と嘘を言ったところで追手がいれば久保はまたここに戻ってくる。そうなればそのときこそ俺は久保に確実に殺されるだろう。
そして本当に銀龍会と話をつけて追手がいなくなったところで久保を野放しにするとも思えなかった。
「そうとも言いきれない」
「どうしてだ」
ナイフを弄びながら俺を見て口角を上げる。
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