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せめてもと睨みつけるも、久保はそんな俺を見て笑った。
「いい顔だな。あんたのそんな顔もそそられるよ。俺のものにできないのが残念だ。ほら、早く咥えろ」
悔しかった。
久保に従うしかない自分も、亜輝を助けられないことも、凌駕の無事を確認できないことも、全部が悔しくてたまらなかった。
「おお、いいぜ。ほらもっと本気でやれよ。いつも自分の男にしてるみたいによ。……っ、ああ、気持ちいい。さすがにうまいな」
逆らったところで何も変わらない。変わらないどころか、ここで俺が死んだら亜輝の無事も凌駕の無事も知ることができない。
そんなことを考えていたからか、歯があたって久保に殴られる。
「……っ!」
「今のわざとじゃないだろうな。次歯立てたらただじゃおかないから覚悟しとけ」
一度出されたモノをまた咥えさせられた。今度は意識を集中して歯をあてないよう慎重に。
自分の身体だけですむなら痛めつけられようとも構わなかった。
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