蓮のように・・・第9話

壱

　
おめでとうございます、と沼田がはしゃぐ。
「これでもう安心ですね。」

フフ…、と高宮夫人は笑う。
「気が早いわ。片が付くのはこれからよ。」

いえ、と太田がきっぱりと否定する。
「もう決まったも同然ですわ。」

そうだといいのだけど…、と高宮夫人は笑う。

貴子は裏口傍の植栽に駆け込み、もどした。

貴子が裏口から入るとホールは静まり返っていた。

貴子は裏口入ってすぐにある裏階段から上がって
３階の自宅まで戻った。