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  ギシッ… 貴子は暫くしてから立ち上がった。 淳にグチャグチャにされた部屋を元通りにすると 冷蔵庫へ向かい、日持ちのしない食材を全て捨てた。 開けっ放しだったカーテンを閉め、 洗っていなかった食器を片付ける。 そして、全てのごみを集めると 自分のキャリーケースに着替えや仕事道具を一式入れ 部屋を出た。 ゴミ置き場にゴミを捨て、呼んであったタクシーに 乗ったのは、深夜。 だれかが目撃してたら、また、あらぬ噂を立てられ 自治会で断罪されることだろう…。 それでも、貴子は一向に構わなかった。 特に人目を気にすることも無く、 正面前のロータリーから貴子はタクシーに乗り ホテルへ向かった。
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