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  翌朝、貴子が目を覚ますと 異様な光景が広がっていた。 それは貴子の個室に 医院長以下全ての医者が勢ぞろいし 先日の傲慢な態度などなかったかのように 担当医が貴子に傅く。 「体調はいかがですか? 食欲はどうでしょう?何かあれば、なんなりと・・・」 えっ・・・、と貴子は戸惑い、 まだ来ていない歩が何かしたのかと気を揉む。 初老の医院長は担当医を下がらせ、 貴子に不気味なほど崩した笑みを見せる。 「昨日はご挨拶にも伺わず、失礼致しました。 何かありましたら、私の方に直接言って頂ければ すぐに対応しますので…」
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