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  医院長の言葉に担当医ははっきりと 目で捉えられる程、ビクッと怯えた。 貴子は担当医が可哀そうになり、首を横に振る。 「いえ、大丈夫です。 ・・・よくして頂いておりますので…」 貴子の言葉に担当医は目を潤ませるほど ホッとした様子を見せた。 そうですか、と医院長は頷く。 「それは良かった。 ですが、コレはまだ新米でして 貴女様の担当には微力過ぎるようです。 本日からは副医院長、私の息子ですが 西川様の担当を務めさせていただきます。」 医院長の隣で頭を下げた男は 貴子と変わらない年頃の男だった。
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