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答えを聞くまで動く様子のない来栖に
貴子は同じく首を傾げて、答える。
「…し、仕事で?」
来栖は貴子の疑問形の解答に一瞬眉を潜め
そうですか…、と来栖は納得出来ない様子で答えたが
それ以上問い詰める事もなく、では、と出て行った。
病室で1人になると、貴子は疑問で一杯になった。
なぜ、大石の名が出てくるのか…
そもそも、彼が貴子の入院を知っているはずもない。
『動向を調べられている・・・』
思いついた答えに貴子は一瞬身震いをした。
そんなはずはない、と改めて、目を閉じる。
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