第5章 再び届いたメール

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頑張っているみたいだね。あと二十五分だよ。出口は見つかったかな? ちなみに二十五分以内に出口を見つけないと、君たちはこの場所で死ぬんだよ。ここに閉じ込められた生徒は何人目だろうね。 ちなみに三年前に閉じ込められた生徒は君たちと比べてかなり好戦的でね、生きるために戦ったんだ。君たちもあの血の跡を見たよね。 まだ時間は十分にある。君たちがこのメールを読んでいる間も刻々と時を刻み続けていることを忘れずに頑張ってくれ。  俺はその内容を見てぞっとする。あの血の跡のどちらかかは殺し合った証拠とでも言うのだろうか。嫌な文面だと思った。まるで俺達が内心焦る現状を分かったうえで、発言しているようだ。 だが、メールの内容に気になる文面もある。 「三年前?」  俺は眉根を寄せた。  俺の兄は別の高校だったし、ここでなにがあったのかは知らない。 「お前の姉ちゃんって三年前、この高校に通っていたよな」  三原は野々村を見ると、そう告げる。
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