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「兄貴、要は俺のー。」
「(……っ!)」
唯がそう言って、俺をまこにいから引き離した。
「え~。唯のけち~」
「うるせー。要は今日俺と遊ぶの。」
だめだ、期待したらだめなのに。こんな台詞に意味なんて無いのに。
そう必死に言い訳しても、俺の心は、僅かな希望を見出だしたがるようで、
「あれ、要何か顔赤くね?」
体は言葉を素直に受け取っていた。
「いや!そんなことないよ?!ほら部屋行こー!」
沸き上がる期待を封じ込め、俺は唯の背中を押して、部屋へと促した。
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