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ハロウィンパーティー当日。
二人はまゆらの友人と落ち合うため、会場である古い洋館の門前に居た。
「パーティーのために貸し切りって、本格的よね」
高く重厚で年月を感じさせる白壁と黒い鋼の門を見上げ、まゆらが言う。
しばらく無人だったらしいが、管理は行き届いていたようで然程廃れてはいない。
「左様でございますね」
彼女の言葉に、京介も相づちを打った。
他愛もない会話をしながら待っていると、
「まゆらー!執事さーん!」
と、遠くから名を呼ぶ声が聞こえて二人は振り返った。
「お待たせ」
その言葉と共に、理名と彩花が合流した。
「んーん、私たちもさっき来たばかりだから」
まゆらが笑顔で返す。
「それにしても、二人共似合ってるね」
そう続けられたまゆらの言葉通り、理名は赤のアクセントが映えるちょっとセクシーな悪魔に、彩花はオレンジのウィッグを付けて魔女に仮装していた。
「まゆらも注文通りの服着てきたね」
と、ふわりとした淡い淡いブルーのミニドレス姿のまゆらを見ながら満足そうに彩花が言う。
「じゃ、そっちも仮装の仕上げと行きましょう!」
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