21人が本棚に入れています
本棚に追加
「え?このままじゃダメなの?」
理名の言葉にまゆらが尋ねた。
「当ったり前!折角のハロウィンなんだし、まゆらもちょっと弾けようよ」
「と言う訳で、まゆらにはこれね」
そう言って彩花が大きな紙袋から取り出したのは、まるで彼女のドレスに合わせて誂えたかのような、ふわふわした天使の羽。
「……うん、完璧」
背中にそれを付けたまゆらを見て、眼鏡の奥の瞳をキラキラさせながら彩花が満足気に言った。
「よくお似合いです、お嬢様」
天使の衣装に変わったまゆらを見て、京介も目を細め微笑む。
「そ、そうかな……ありがとう」
二人に誉められ、まゆらは気恥ずかしそうに目を伏せながらそう言った。
「……で、執事さんにはこれです」
「私もですか?」
掛けられた意外な言葉に京介は思わずそちらを向いた。
《続く》お好きなルートへどうぞ……
最初のコメントを投稿しよう!