彼は恋愛が分からない  ~小学生編~

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 行っちゃう、あの子。  いつもは何とも思わないのに、泣きじゃくるなおくんが嫌で仕方なかった。  そうしてやっと着いた学校は、いつも通り。なおくんを教室まで見送ると、やっと解放されたと思い、教室まで早歩きで向かった。自分がいけないとはいえ、朝から疲れてしまった。    もうチャイムも鳴ろうとしていて、私は必死に夏休みの宿題を机の上に載せ、ランドセルからノートを取り出して机にしまった。  あの四角い貯金箱は、袋に入れたまま。
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