彼は恋愛が分からない  ~小学生編~

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「おはようございます」  気持ちよく挨拶してくれたのは、三年生の真美ちゃんだ。とても真面目で、いつも集合時間の五分前にはいる。私よりもきちんとしているから、時々恥ずかしい。 「おはよう」  私は少し小さい声で言った。  美紀ちゃんは真面目な上に気が強いからだ。イイコなのに、面倒くさい子だ。  私はなんとなく黙ってそっぽを向いていると、見た事がない子が近くを通り過ぎた。ランドセルを背負っているけれど、お母さんと一緒だ。
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