side girl

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中3の2学期。 産休の先生の代わりに臨時でやってきたのは若い男の先生。 私を含め年頃の女子中学生はみんな同学年の男子とも、無精髭の生えてるおじさん先生とも違うその人に夢中になった。 私もその一人で、友達と先生が廊下を歩いているとその姿を眺めにバタバタと走って追いかけていた。 友達と先生を眺めてきゃーきゃーいうのが楽しくて好きだった。 「直美!修ちゃん中庭通るよっ」 「え、待って...どこどこっ?」 先生なのに【修ちゃん】って呼ばれている先生は私たちが大きな声で名前を呼んだらこっちを見上げて少しだけ笑っていつも手を振ってくれる。 その微笑みが、胸を締め付けるような感覚に変わっていったのはいつからだろう。 ドキドキするようなむず痒い感覚。 友達と好きなアイドルの話をしているときとはちょっと違う感じ。 まだあまり私にはこの感覚がよくわからなかった。
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