side girl

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それから、何故か事あるごとに私は先生に何かを頼まれるようになった。 そしてそのたびに手渡されるオレンジジュースやチョコレート菓子。 「先生、お菓子もたばこも禁止ですよ?」 「知ってますよ~」 そういいながら窓を少しだけ開けてその隙間からふぅぅって吐き出す白い煙。 あ、まただ。 先生、なんでそんなに金木犀を見てるの? 気になっていたけれど、私にはそれを聞いていいのかわからなくてただ、その横顔を見つめながら、チョコレート菓子を口に入れた。 「先生、秋っていえば?」 「...サンマ。あれは焼いても寿司にしても美味い」 「先生、お寿司が好きなの?前もお寿司の話してた」 「あぁ、よく食べるなぁ。お前は?秋っていえば?」 微笑みながら私のほうに顔を向ける先生にドキドキする。顔が熱い。でもきっと向かいの校舎の窓に反射したあの赤い夕陽が私の顔の赤みもかくしてているだろう。 「私は...梨とかブドウかな。あ、金木犀の花が咲いてあの香りを感じたら、冬が近づいてくるなっても思います」 「ふぅん。金木犀ね...」 先生は私から視線を再び金木犀に向けて 「俺はあの甘ったるい香りが嫌い...この煙草の煙で消えないかなっていつも吐き出してるのに...消えやしない」 って呟いた。
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