34* 反転攻勢(2)

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壇上の重役連中もステージ下の椎名部長も美咲も拓真を見ていた。彼の動きを見守る。 ちらりと彼は私を見ると、一瞬、笑った。 「拓……?」 そして美咲の隣に行く。そしてパソコンのマウスに手を掛けた。 「地味子ちゅわん、その席どいて?」 戸惑う美咲は私を見た。私がゆっくり頷くと、彼女は席を立って拓真に譲る。 拓真がどっちの味方かは分からない。でも私はほんの少し、私を優しく見つめた拓真を信じようと思った……拓真に賭ける。
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