100人が本棚に入れています
本棚に追加
壇上の重役連中もステージ下の椎名部長も美咲も拓真を見ていた。彼の動きを見守る。
ちらりと彼は私を見ると、一瞬、笑った。
「拓……?」
そして美咲の隣に行く。そしてパソコンのマウスに手を掛けた。
「地味子ちゅわん、その席どいて?」
戸惑う美咲は私を見た。私がゆっくり頷くと、彼女は席を立って拓真に譲る。
拓真がどっちの味方かは分からない。でも私はほんの少し、私を優しく見つめた拓真を信じようと思った……拓真に賭ける。
最初のコメントを投稿しよう!