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「理彩、……俺、今まで自分がやっていたことを後悔していたとか、これから後悔するとか思ったことはなかったけど、今、すっげぇ後悔してる。好きな女一人に信じてもらえる方法がわかんねぇ。
――情けねぇよっ」
『好きな女』……
あたしのこと?
信じてもいいのかな。
人を信じるって、簡単なようで凄く難しい。
どうして即答で“信じる”って言えないんだろう。
「理彩、じゃあさ、友達から始めてみる?」
思わず顔を上げて、蕾斗さんを見た。
「友達?」
「ん、理彩が俺のことを信じられるようになるまで手は出さねぇ。抱くのはもちろん、キスも。理彩が嫌なら、手を繋いだり抱き締めたりもしねぇ」
凄く温かい言葉だと思った。
あたしのことを考えてくれているって。
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