812人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「理彩、好きだ」
「らい、とさん」
また涙が溢れてきた。
「返事は?」
「あたし……も、好きです」
「マジ?」
目を見開いて驚く蕾斗さんを見上げながら、コクンと頷く。
蕾斗さんはまた、あたしをぎゅっと抱き締めた。
あたしも、蕾斗さんの背中に腕を回してしがみつくように抱きついた。
「理彩、車に乗ってくれるか?」
「……はい」
抱き締める腕の力を緩めて、そのままあたしを助手席へと導いた。
そして運転席に乗り込んできた蕾斗さんが、思い付いたように口を開いた。
「そうだ、一つ訂正しとく」
「訂正?」
最初のコメントを投稿しよう!