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「やあ、君が<伊藤翔太(いとう しょうた)>か。これからは翔太と呼ばせてもらうよ」
白衣の美女は腰に手を当て、ちょっと偉そうに、そして馴れ馴れしくそう言った。何で俺の名前を知ってるんだ?
「えっと、どちらさまでしたっけ?」
白衣の美女が自分の頭を右手の拳で軽くコツンと叩くとこう言った。
「あ、イカンイカン、私の名を名乗るのを忘れてたな。私は<狗上ラン子(いぬがみ らんこ)>だ。ラン子のランはカタカナのランだ」
「で、狗上さんは俺に何か用ですか?」
「うむ、今日、隣の101号室に引っ越してきたから挨拶をしておこうと思ってな。色々と片付けていたらこんな時間になってしまった。あ、<狗上さん>はイカン、是非とも<ラン子>と呼んでくれ」
「は、はあ」
「同じ学校の隣人同士、仲よく頼むよ」
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