第1章

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「ふぅ、中々良い戦いだったぞ?お前等ちょっと卑怯だったけど。仲間呼ぶとか無しだろ。 ・・・まぁ?それでも俺は勝ったんだけどぬぇぇぇぇぇ!!!」 青年は木刀を取りに行き、再び緑の魔物・・・ゴブリンの前に立つ。 そしてブンッと振り、決め顔でこうつげた。 「ふ、他愛もない・・・」 そして、タイミングの悪いことに・・・丁度今、青年の行動を目にした女の子が居た。 青年は顔を強張らせ、内心で酷く動揺していた。 み、見られた!?見られちゃった!?今の見られたの!?は、はずかしっ!!死にたいッ!!もう死んでも良いッ!!殺して!! 「す、凄い・・・!!木刀でどうすればこんな事に・・・!」 「・・・余裕さ」キリッ 青年は見られていなかったと瞬時に理解し、無駄に上手いポーカーフェイスを披露し平然と告げる。 あぁっ!どうして神様っ!どうして私は更にハードルをあげてしまうの!!どうしてかっこつけてしまうのおおお!! この子が可愛いからさキリッ 「あ、あの!!匿ってください!!」 「え、へっ?」 「とある事情で、兵士たちに追われているんです!!お願いしますっ!お礼は何でもしますからっ!!」 ピクッ・・・ な、やめろ、やめろ俺ェェェェ!! 「何、でも・・・?」 「私に出来ることなら!」 「ふ、任せろ」キリッ らめえええぇぇぇぇぇ!!!! 「どうだ!?」 「駄目だ!こっちには居なかった!!」 「あっちはまだだな!?行くぞ!!」 ドタバタ・・・ 「!!居た!居たぞ!!」 兵士たちは姿を現した。 らめなのぉぉぉぉぉぉ!!来ないでッ!!らめっ!来ちゃう!来ちゃう!! カチッ・・・ いくううううううう!! ブンッ!! バゴォォォォン!! 兵士が地雷を起爆スイッチを踏んだと同時に、木刀を振った。 そして殆ど同じタイミングで爆発がおこり、兵士は吹き飛ばされた。 「す、凄い・・・どういう原理で・・・!!」 「行くぞ」キリッ 「は、はい!!」 タッタッタッ・・・ 「此処まで来れば大丈夫だろ。」 「済みません、有り難う御座いました・・・!」 「いやいや、全然・・・」 お礼のほうは、どうしようか?!こ、こんなに可愛い子っていうと、もうあれしか無い・・・何でも、何でもって言ったし・・・!! 俺も頑張ったからぁぁ!! 「じゃぁ、お礼のほ」 「あっ!?済みません!そろそろ行かないと・・・!有り難う御座いました!」
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