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「よかった…!
陸玖兄ぃ、帰ってた…!」
「そっ そっ 空良!
いつからそこに…!?」
陸玖は口から心臓が飛び出そうになるのを慌ててムグッと押さえた
(今の俺のひとりごと
聞こえたのだろうか…っ!?)
「陸玖兄ぃ、昨日どこ行ってたの?
帰ってこないから僕、僕…」
ソファーに座っている陸玖のそばまで駆け寄り
空良は陸玖にぎゅうっと抱き付く
そんな空良のまるで母親に甘える子供のような仕草に陸玖は苦笑しながら
空良の背中をあやすようにポンポンと撫でさする
「昨日は頭を冷やしにその辺ぶらりと歩いて
その後近くの湯~湯~ランドに行っていた
…ごめんな
あの時の俺はどうかしていた」
強引なキスをしたことを陸玖は思い出す
(空良はきっと変わらない
無邪気なままでいい
変わらなきゃいけないのは俺の方…
いつまでも空良に執着するのはやめよう…)
「まー…昨日のアレは…
犬にでも噛まれたと思ってくれ…
いやっ!それよりも!
空良!彼女は…!?
お家デートはどうした…ッッ!?
ケンカでもしたのか…!?」
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