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そして
それから10分ほど経った頃
学校の方からバス停へ向かってくる、人影が目に入った。
部活を終えた生徒だろうか。
……にしても、少し遅い。
やがて
その人影がバス停の照明の下に差し掛かって
ふと、顔を上げた瞬間。
…………。
一瞬、声が出そうになってしまった。
そこにいたのが
あの、サッカー部の、彼だったからだ。
私は
急に込み上げた緊張から
勢いよく下を向く。
けれど
自分がベンチの真ん中あたりを占領していた事に気付き
今度は慌てて立ち上がった。
その、時。
「わっ……!!」
地面に転がる、マドレーヌ。
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