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「なあ…やってみようぜ!今度は上手くいくって!」
「パス!」
何度も何度も悟が折れるまで誘い続ける省吾…
古い付き合いだけあり、悟は誘い続ければいつかは折れると知っているのだ。
「なぁ…!頼むよ~ 頼む!一生のお願い!」
「お前の一生のお願いは一体何回目だ!パスったら、パス!」
しつこく頼み込む省吾がうざくなった悟は、机を立ちトイレへ向かう。
「おい~。何処いくんだよ!」
その後を省吾も追いかける。
「トイレだよ!」
「なら俺も付き合うからさ!頼むよ!」
「着いてくんな!」
そんな悟の言葉は無視し、頼み続けながら未だに着いてくる。
腹だだしい気持ちが歩き方に出ている。
だが、省吾の空気の読めなさは類を見ないほどだ。
どうせ…ギリギリまで我慢していたとかそんな感じにしかとっていないのだろう。
「だからパス!そう言うのはオカルト研とかに持ってけ!」
「いや…やつらじゃ駄目なんだよ~
」
しまいには、すがり寄り、足に頬擦りまでし始めた。
流石に気味が悪くなった悟は、省吾を振り払い怒鳴りつける。
「いい加減にしろ!
大体!前回惚れ薬作った時の事!
代用に代用を重ねて結局出来上がったのは豚汁じゃねーか!」
そう…前回断りきれず仕方なく協力した結果。
豚汁パーティになってしまったのだ。
「あの豚汁はうまかったなぁ~♪」
と全く反省の無い省吾。
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