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「レベル3…デスか…」
ニーナは自分の指輪を見つめ、深刻そうな顔をしている。
〝お母様の言うことによるとまだ…レベル2と言うことデスよね。
一体なにが足りないデスか…
私はこんなにも悟のこと…〟
そう考えれば考えるほど、なんだが悟が遠くにいる様で悲しさが込み上げていく。
「ここまでが、普通の悪魔と人間の場合の話。
ニーナと榊悟の場合、つまりは皇族の場合は、更に二段階。
最高レベル5まであるのよ。」
「レベル5!?」
「レベル5だと!?」
「レベル5デスか!?」
「だからはしたない!」
「あっ!?」
「あ……デス。」
「あ………」
本日ニーナ以外、3度目の爆発。
ルーシに関しては、口から煙を吐き、白目まで向き始めていた。
「全く、死んでしまいますよ?
とにかく!レベル5まであるのは理解した?」
「はい。お母様。」
「理解したデス…。」
「…………。」
「まぁいいわっ。
それで、
皇族の場合は4になった時点で分岐します。
それは、レベル4で覚えるマジックハートと言うスキルがそうさせてしまうのです。」
「マジックハート…ですか…。」
マジックハート。
それは悟達にとっても爆弾の様なスキルに見える。
「そうマジックハート。
このスキルは、2人の愛の力で魔力の限界を超えるものなんだけど、二人の愛が歪んだものなら、破壊の力と変わり、全てを滅ぼすカオスの卵と成り得るの。
逆に清らかな愛であるならばそのスキルは聖魔混合の最強スキルとなるのです。」
〝つまりは俺のニーナに対する愛が淀んでいたら…〟
悟は不安を抱え、震えを隠しきれずにいた。
「悟…
大丈夫デスよ!
悟なら私の事ちゃんと愛してくれるデス。」
ニーナは悟の腕にギュッとしがみつく様に抱きつき安らぎに満ちた表情をする。
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