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「わーい!綺麗なお空だ!
まるで、天に帰省してるみたいだよ。」
「るぅーしぃー!!!
本当に帰省してるからぁぁ!!」
「うふふ……」
「ありゃあ、届かんよ。
まぁ、すぐに戻ってくるじゃろ。」
と、呆れ顔で、チャンはルーシが下りてくるのを待っている様だ。
「それに榊悟?
人の心配をしている場合じゃないと思うけど。」
と、ルーシに気を取られていた悟に、ユマが拳をゴキゴキと鳴らし近づいてくる。
「あ……。あぁ………。」
と恐怖にかられ身動き一つ出来ない悟に、ユマは、頭をそっと優しく撫でた。
「へ?」
「さっ。魔力のコントロールの練習始めましょう?
一応、暴走せずに変身はできる様になったみたいだし。
おりの特訓はうまくいった様ね。」
「え……あ………。」
今になってその事に気づいた。
魔力をコントロールする為の第一歩を自分でも気づかないうちに踏んでいた様だ。
「んー?何故だかわからないって顔してるわね。
簡単な話。
魔力に対応出来るだけの強い心臓を手に入れたってことかな?」
〝あの特訓にそんな意味が!?〟
だからと言って、あんな思いをした事の理由にはならない。
〝もっと楽な方法はなかったのかよ!〟
と、悟は口に出さず憤慨する。
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