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僕は慌てて少女を追いかける。
「ね、ねぇ、なんで逃げるの?
き、君が会いに来てって、い、言ったんじゃないか
ああ、そっか、夢みたいに走り回りたいんだねわかったよ付き合ってあげる」
僕は優しい言葉で語りかける。
少女は形振り構わず、泣きながら逃げた。
少女は空き地に逃げ込んだが、転んでしまった。
「ああ大丈夫痛くない平気平気僕が手当てしてあげるからねさあ服を脱いで怪我をチェックしないとああ一人で脱げないのかな?じゃあ僕が一緒に手伝ってあげようかさぁ、さぁ!!」
僕は夢のように少女の隣に寝転んで少女を見て笑いかけた。
少女はもう声も出ないようだ。
少女は慌てて体を起こし、逃げようとする。
僕はその腕を掴む。
「あれぇなんで逃げようとしてるのかなぁなんで僕と遊んでくれないの僕と遊んでくれるんじゃないのねぇねぇねぇねぇネェネェネェネェ!!!
なんで逃げようとするの!?なんで!?何で!?ナンで!?ナンデ!?なんでなんでなんでなんでなんでなんなんでなんでなんでなんでなんでなんで!?!?
君がキミがキミガ!
また会いたいって言ったんじゃないか!!!」
少女は恐怖で顔を歪めた。
「あぁ、そんな顔も可愛いよぉ……」
少女ににっこり笑いかける。
その瞬間、腕に鋭い痛みを感じた。
少女が抱いていた黒猫が僕の腕を引っ掻いたようだ。
そのせいで少女の腕を放してしまった。
少女は脱兎のごとく逃げ出した。
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