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「~ちょッ‥!!??」
ユキの目前で、更なる羞恥プレイを受ける前に、プシュウゥゥ‥‥と見事な音が聞こえてきそうな程眼を回し、色々と張り詰めてしまった結果、意識を手放して漫画の一コマの如くパタリとなってしまったのだ。
「‥気絶って…‥っク!」
クククっ!と、思わず喰らおうとしていたハズの本人が拍子抜けして吹き出してしまうくらい強烈で、純粋で、真っ白。‥~だから
「我慢、か…。」
まだ、最後までするのは辞めてあげよう。と思う。
またいつか、下界での未遂事件の時のように陽菜から何かしらの誘いがあるまでは…。そうで無いのなら、彼がせめて十六歳の外見になるまでは、自分から手を出して汚してしまう事は、しないでおいてあげよう。とユキは思った。
「僕はセヴァより寛大だから、許してあげる。」
と、独り言を奏でるとユキは艶やかな漆黒の胸下まである髪や同色の睫毛や瞳を緑に化えて薬草になり、体内で煎じたものを彼に口移しで飲ませながら頭でほくそ笑む。~…‥だって、この子といつか最後までしたら、一体どうなると云うのだろう?というか…最後までできる日が本当にくるのか?疑問だし、そもそも自分こそちゃんとマトモに挿れられるだろうか?
「こんなに悩ませて‥悪い嫁だな。」
だが、どんなに考えても、どんなに悩んでも、彼が自分に笑顔や安らぎをくれる幸せの象徴である事は変わらない、揺るぎの無い事実なのだ。
「…好きだよ、陽菜…」
だからこそ、これからも、何処までも一緒にいたい。死が二人を別つその時まで傍にいて欲しい。そんな想いも込めて投薬をしていたら珠里夜の家とここを繋げてある五法星の陣が赤黒く光り、一人になった珠里夜がようやく呼びに来た。
《ごめんなさいね二人共。急に面倒事を連れた面倒な客が来たものだから。》
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