焚火に咲く

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詠おう 声にならない声が 聞こえたら 言葉にできない言葉を 感じたら 詠おう 息を呑む 光景を 胸いっぱいに 詰めこんだら ため息 零れるほどの景色 瞼の裏に 焼きつけたら 詠おう 途方もない 悲しみに 暮れちまったら 爆発しそうな 歓喜に 酔いしれたなら 詠おう 言い知れぬ 寂しさに 眠れないなら 計り知れない 感謝に 満たされたなら 詠おう 限りある命に 気づいたならば 詠おう 限りない生命力を 持つ者ならば 詠えや詠え 詠い人 集いて 燃やせ そのウタを 焚火の如く 煌々と 臆することなく 堂々と 枯れそな言ノ葉 かき集め 寒さに負けぬ 温もり焚いて 輪になり みんなで 手を翳せ そこに新たな 詩が吹いて 誰かにチカラが 芽吹くでしょう 詠えや 詠え 詠い人 咲かない花は あるけれど 枯れない花は ないけれど 蕾のままでは もったいないから 2014 この秋に 燃え盛るように 咲き誇れ image=488213966.jpg
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